自転車飯の素
自転車飯とは
昭和2年(1927年)毎日新聞社主催の日本新八景国民投票で、雲仙岳が1位となりました。これを記念して、同年7月3日、長崎新聞社が島原半島一周自転車競走大会を主催。
県内外からの参加者80名のなか、地元、南串山出身の中村昇選手(明治35年生:自転車競走選手として数々の大会で好成績を得る)は、2位と約40分もの大差でみごと優勝しました。
このとき、南串山の県道沿いの応援は大変なものでした。
そして、椎木川地区の人たちが応援にかけつけるために、取るものも取りあえず作った醤油飯(しょいめし)のおにぎりを、速いという意味も含まって、「自転車飯」と呼び始めたそうです。
じてんしゃんごて はよ たくる しょいめし
(自転車のように速く炊ける醤油飯)
注)醤油飯とは、醤油と常備の煮干を入れる炊き込みご飯のこと
資料提供:土井菊子氏(続南串山町郷土誌編集者)
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自転車飯の呼び名は、今では南串山町内よりも小浜町飛子・北串地区でよく使われ、地域の伝統食として親しまれています。
調べによりますと、椎木川地区から飛子・北串地区に嫁ぐなど、婚姻関係が多くあったためとされています。
私が「自転車飯」の名前を最初に知ったのは、雲仙市主催の「雲仙市郷土食フェア」のときです。
雲仙市の広報誌にもレシピが紹介されています。
じてんしゃ飯レシピ~広報うんぜんより
いりこ入りの炊き込みご飯は夫の祖母は「もしいわしめし」と呼んでいたそうで、「じてんしゃめし」というネーミングはとても面白く興味深いと思いました。
(南串では、もしいわし飯、いりこ飯、煮干ご飯、いりこご飯、じゃこ飯などなど、家庭によっても呼び方は様々です)
橘湾産いりこの普及には「自転車飯」をPRしていこう!
と思い立ったのでした・・・・
じてんしゃ飯の素
いりこを使って何か新商品ができないか、と思い悩み、ふりかけの試作品を作ろうと、乾燥野菜を島原しいたけ生産組合から入手してあれこれやっていました。。
そのとき「自転車飯」が簡単にできる「炊き込みご飯の素」を思いつきました。
調味液を入れるかどうかも散々悩んだ挙句、家庭で使っている醤油を使ってもらうようにし、余分な調味料は使わない「具」のみをパックすることにしました。
中身は・・・
いりこは当然、橘湾産のみしか使いません。
乾燥野菜は九州産とさせて頂いています。人参、牛蒡も従来は島原半島産を使用しておりましたが、生産量がかなり減ってしまったとのことで安定できに供給できるよう、宮崎や鹿児島といった九州内で原料を賄うようにしています。原料の仕入やカット、さらに乾燥を「吾妻の里」に委託。椎茸は雲仙しいたけ生産組合の菌床椎茸の乾燥品を使用しています。
いりこ、乾燥野菜ともに、天洋丸加工場でしっかり目視で異物をチェックして取り除いています。
袋は内側がアルミ、外側がクラフト紙の茶袋を採用し、脱気パックしています。(脱酸素剤は封入していません)
パッケージのデザインは福岡のデザイン会社、「ブルーバーズデザイン株式会社」にお願いし、コラボ商品の形に変更しています。